猛暑の時期、肌は特有のダメージやトラブルに晒されます。ここでは、先ほど挙げた「6つの危険ポイント」それぞれについて、さらに詳しく解説します。

1. 過剰な皮脂分泌と毛穴トラブル
高温・多湿な環境下では、皮脂腺が活発化します。皮脂が過剰に分泌されることで毛穴が広がり、皮脂や汗、外部の汚れが詰まりやすくなります。その結果、ニキビや吹き出物が増加し、毛穴目立ち・赤み・かゆみなどの症状につながります。
- 特に思春期やオイリー肌の人はリスクが高く、炎症を生じやすいです。
- 洗顔のしすぎは逆効果で、皮脂の分泌をさらに促すため要注意。
2. 隠れ乾燥・インナードライ
肌表面は汗や皮脂でベタついていても、内側(角質層)は乾燥しがちです。これを「インナードライ」と呼びます。エアコンの風や汗の蒸発、紫外線の刺激などが原因です。
- バリア機能が低下し、刺激に弱くなり、赤みやかゆみ・ヒリつき感が出ることも。
- 化粧水や美容液だけでなく、油分も適切に補うことが重要です。
3. 紫外線ダメージ
紫外線(UV)は表皮だけでなく、肌の奥深くに到達してコラーゲンやエラスチン繊維を破壊します。
- シミ、そばかすの原因となるだけでなく、しわやたるみなどの老化現象も加速。
- 炎症や火傷のような症状(サンバーン)を起こすことがあり、さらに長期的には皮膚がんのリスクにも繋がります。
- SPF・PA値の高い日焼け止め、UVケアグッズ(帽子、サングラス、日傘)を活用することが不可欠。
4. 汗によるトラブル
猛暑では汗の量が急増します。汗自体は肌の温度調節や保湿に役立ちますが…
- 放置すると細菌が繁殖しやすくなり、アトピー性皮膚炎や汗疹(あせも)、マラセチア毛包炎などの原因に。
- 汗が蒸発するときに肌表面の水分まで奪われ、乾燥が進行します。
- 適度な拭き取りやシャワー、通気性の良い服装、こまめな着替えが有効です。
5. 冷房による乾燥
エアコンの効いた室内では、空気中の湿度が大きく下がります。肌表面の水分が奪われ、乾燥によるカサつきや粉吹きが現れます。
- 急な温度変化や湿度差が肌にストレスを与え、バリア機能の乱れやターンオーバーの遅延も。
- 加湿器の使用や、ミスト化粧水・保湿クリームを携帯して乾燥対策を徹底しましょう。
6. 間違ったスキンケア
猛暑によるベタつきを嫌って洗顔回数を増やしたり、さっぱり系のスキンケアだけに頼ると…
- 必要な皮脂まで落とし、肌のバリアが弱体化。さらに乾燥や炎症を悪化させることも。
- 夏でも「保湿」は鉄則。さらっとしたテクスチャーでも保湿成分の入った化粧水・乳液を選びましょう。
- 強い刺激のある洗顔料より、低刺激タイプや保湿重視のものがおすすめです。
猛暑の夏は、これら複合的なダメージが肌に一気に押し寄せます。それぞれのトラブルについて理解を深め、「守る」「補う」「刺激しない」ケアを心がけましょう。
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